家紋の意味
日足(ひあし)の家紋の意味と由来
まん中の丸から、四方に光の筋がのびる家紋が「日足」です。太陽の光そのものをかたどった、力強い紋です。日足に込められた意味や由来、紋の種類と見分け方、使ってきた家をやさしく紹介します。
日足紋の意味と由来
日足紋(ひあしもん)は、太陽と、そこから放たれる光の筋をかたどった家紋です。日紋(ひもん)という系統に入ります。
「日足」とは、太陽の光が差しこむようすや、光の筋のことを言います。紋では、中心の丸を太陽に見立て、そのまわりに光の線を放射状に並べて描きます。
太陽は、昔からすべての命を育てるものとしてあがめられてきました。農作物を実らせ、闇を払い、毎日必ずのぼってきます。日本では、太陽の神として天照大御神(あまてらすおおみかみ)が祀られ、日の出を拝む習わしも各地に残っています。
家紋としての日足には、太陽の力にあやかって、家を守ってほしい、家が栄えてほしいという願いが込められていると考えられます。日輪(にちりん、太陽のこと)の加護を願う、明るく力強い紋です。
太陽をかたどった紋には、日足のほかにも、丸い日輪だけを描いた紋や、雲や波と組み合わせた紋などがあります。どれも太陽の力にあやかる紋の仲間です。
日足紋の形と種類
日足紋は、光の筋の数や形によっていくつかの種類があります。主なものを紹介します。
- 日足:中心の丸から光の筋が放射状にのびる、基本の形です。
- 十二日足:光の筋を十二本描いた形です。
- 八つ日足:光の筋を八本描いた形です。
- 旭日(きょくじつ):のぼる朝日と、そこから広がる光を描いた形です。
- 丸に日足:日足を丸で囲んだ形です。
日足紋を見分けるときは、まず光の筋の本数を数えます。筋が太い三角形のものや、細い線のもの、長い筋と短い筋を交互に並べたものなど、家によって描き方が違います。
似た紋に、九曜(くよう)や車紋があります。九曜は大きな丸のまわりに小さな丸を八つ並べた形で、光の筋はありません。源氏車は牛車の車輪をかたどった紋で、外側に輪があるのが目印です。中心の丸から光の線がまっすぐ外へのびていれば日足紋です。
日足紋を使ってきた家
日足紋は、九州の武家に多く見られる紋だと言われます。中でも、肥前(いまの佐賀県・長崎県のあたり)の龍造寺氏(りゅうぞうじし)は、日足の紋を用いた家として知られます。
九州で日足紋が多いことについては、太陽をあがめる信仰が根づいていたからだという説もあります。ただ、はっきりした理由はわかっていません。
そのほか、苗字に「日」や「旭」の字が入る家、たとえば日高・日下・朝日などの家で、名前にちなんで日紋を使う例もあるようです。家紋は苗字の字や意味にあやかって選ばれることがよくありました。
ただし、日足紋を使っているからといって、特定の家の子孫だと決めることはできません。家紋はあやかりや主従関係など、さまざまな理由で選ばれてきました。
自分の家の紋が日足なのか、九曜や車紋なのかは、家ごとに違います。お墓の墓石や、紋付きの着物で実際の形を確かめるのがいちばんです。
日足が出る苗字
継紋で苗字を入れたとき、日足が候補に出る苗字の一部です。リンクのある苗字は、その苗字の家紋の記事に進めます。
※ 苗字に多い紋の目安です。同じ苗字でも、家ごとに紋は違います。
よくある質問
Q. 日足とはどういう意味ですか?
太陽の光が差しこむようすや、光の筋のことです。家紋では、中心の丸から光の線が放射状にのびる形で描かれます。
Q. 日足紋は九州に多いのですか?
九州の武家に多く見られる紋だと言われ、肥前の龍造寺氏が用いた家として知られます。ただし九州以外の家でも使われます。
Q. 日足紋と九曜紋はどう見分けますか?
日足は中心の丸から光の線がのびる形です。九曜は大きな丸のまわりに小さな丸を並べた形で、光の線はありません。