家紋の意味
九曜(くよう)の家紋の意味と由来

九曜は、まん中の大きな丸を、八つの丸がぐるりと囲む家紋です。空の星をかたどった星紋の仲間で、昔の人の星への信仰から生まれたとされます。この記事では、九曜の意味と由来、星紋の種類、使ってきた家をわかりやすく紹介します。
九曜の意味と由来
九曜(くよう)は、九つの天体を表した紋です。昔の暦や占いの考え方では、太陽と月をふくむ九つの星を「九曜」と呼び、人の運命にかかわると考えていました。九曜紋は、この九つの星を丸で表したものとされます。
星をかたどった紋は、天体への信仰から生まれたと言われます。夜空にかがやく星は、昔の人にとって神秘的な存在でした。星に祈ることで身を守り、運を良い方へ導いてもらえると信じられていたのです。
九曜紋とかかわりが深いのが、北極星や北斗七星を神格化した妙見(みょうけん)信仰です。妙見菩薩は武士の守り神としても信仰され、千葉氏はこの妙見信仰をあつく守った一族として知られます。千葉氏ゆかりの千葉神社は、妙見信仰の中心として知られる社です。
九曜の文様は、もともと衣服や車の飾りとしても使われていたとされ、そこから家紋としても広まっていったと考えられます。
九曜の形と種類
九曜紋の基本は、まん中に大きな丸をひとつ置き、そのまわりに少し小さな丸を八つ並べた形です。星紋には、丸の数や組み合わせの違いでいろいろな種類があります。
主なバリエーションには、次のようなものがあります。
- 九曜:大きな丸と八つの丸の基本の形。
- 丸に九曜:九曜を丸で囲んだ形。
- 細川九曜:細川家の紋として知られる九曜。丸どうしの間をあけて描かれます。
- 七曜・八曜:丸の数が違う星紋。
- 月に星:三日月と星を組み合わせた形。千葉氏の紋として知られます。
- 割り九曜:丸を割ったように描いた形。
見分けるときは、まず丸の数を数えてください。全部で九つなら九曜、七つなら七曜です。次に、丸どうしがくっついているか、離れているか、外側が丸で囲まれているかを確かめます。丸の大きさのバランスも、家ごとに少しずつ違います。
星紋は、丸の配置が少しずれるだけで別の紋に見えることもあります。墓石の紋が見えにくいときは、写真を撮って拡大し、ひとつずつ丸の数を確かめるとよいでしょう。
九曜を使ってきた家
九曜紋を使った家としてよく知られるのは、下総(今の千葉県北部など)の千葉氏です。千葉氏は妙見信仰をあつく守り、月星や九曜の紋を用いたとされます。千葉氏から分かれたとされる相馬氏なども、星の紋で知られます。
また、肥後熊本藩の細川家も九曜の紋で知られます。細川家の九曜は「細川九曜」と呼ばれ、丸のあいだをあけた形が特徴とされます。
このように、九曜紋は武家とのつながりが多く語られる紋ですが、全国のさまざまな家に広がった紋でもあります。九曜紋を使っているからといって、千葉氏や細川家の子孫と決めることはできません。星への信仰や、守りの意味から九曜を選んだ家もあったと考えられます。
家紋は家ごとに違うので、ご自分の家の紋を知りたいときは、お墓の墓石や、喪服・留袖などの着物に入っている紋を確かめるのがいちばんです。丸の数や間のあき方も、あわせて見てみてください。
九曜にゆかりの神社・寺
千葉神社
千葉県千葉市
九曜・月星紋を掲げた千葉氏の妙見信仰の中心。星を司る社。
九曜が出る苗字
継紋で苗字を入れたとき、九曜が候補に出る苗字の一部です。リンクのある苗字は、その苗字の家紋の記事に進めます。
※ 苗字に多い紋の目安です。同じ苗字でも、家ごとに紋は違います。
継紋のキャラクター|九つ星の導き手

「運は、読むものだ。祈るものじゃない。」
継紋では、九曜の紋を擬人化したキャラクター「九つ星の導き手」に会えます。
浮世離れした占星の徒。人の行く先を見透かすが、結論だけは決して言わない。選ぶのは本人だと信じている。
今夜、星が動く。
よくある質問
Q. 九曜の家紋にはどんな意味がありますか?
太陽や月をふくむ九つの星を表した紋とされます。星への信仰から生まれ、身を守り、運を良い方へ導くと信じられてきました。
Q. 九曜と七曜の違いは何ですか?
丸の数が違います。全部で九つの丸があるものが九曜、七つのものが七曜です。墓石などを見るときは、まず丸の数を数えてみてください。
Q. 九曜紋なら千葉氏や細川家の子孫ですか?
そうとは限りません。九曜は千葉氏や細川家の紋として知られますが、ほかの多くの家でも使われてきました。紋だけで血筋は決められません。